このままでいる方が恐ろしい。
教員の仕事に違和感を感じながらも、恵まれた環境のおかげで仕事は笑顔で頑張れた。
6年生の担任。楽しめた担任の仕事。この12年。本当に楽しかったし苦しかった。
もう十分。毎日清々しい気持ちでいっぱいだった。
「子どもたちを卒業させ、自分も学校の先生を卒業する。」
心は決まっていた。
仕事を辞めるというのは、なかなか勇気のいることである。
わかりもしない先のことを考えて不安でいっぱいになってしまうから。
自分もそうだった。
でも気づいた。そうして悩んでいる間にも時間は過ぎていっていることを。
なんとなく日々を過ごしてしまうと、あっという間に何十年と経ってしまうことを。
このままでいる方が恐ろしい。
仕事を辞めるのは勇気がいるが、辞めないのも勇気がいる。
そう思い、(生活防衛費が口座に残っていることはもちろん確認して)
人事調書には「退職」に〇をした。
経済的安定よりも、心身の安定を選択した。
3月。一生安定といわれる、公務員という立場を自ら手放した。
主に高学年の担任をさせてもらった。
いろいろな話ができて、可愛くて、でも大変で。。。
高学年の英語専科のときは、一人で17クラス計500名の児童を担当した。
頭が混乱して適応障害になり、ひと月だけ休職した。
いろいろなことがあった12年間。
すべてが経験として、今後の人生に活きるに違いない。
時間ができ、ひさひざに親戚の家に行くと、おばちゃんに言われた。
「顔が優しくなった」と。
わたしは経済的な安定よりも、心身の安定を選択した。
それは正解だったようだ。
とはいえ、収入がなくなるのは少なからず不安。
わたしは教師時代にどれだけお金を貯めたのかを確認することにした。
10年間で貯めたお金
一生安定といわれる公務員、教師を辞めた。
時間の流れ方が違うことを実感する日々。
ある日、自分はいくらあるのかを確認することにした。
わたしはずっと財形貯蓄をし、月々給料から天引きして貯金していた。
新人時代は月2万円、徐々に5万、7万と上げていった。
ボーナス月は10万に設定していた。
勝手に貯めてくれるこのシステムはわたしに合っていた。
10年間続けた財形貯蓄だけで700万円以上貯まっていた。
命をかけて働いて得た大事なお金。
こつこつ貯めてきた甲斐があった。
心と体を使って働いてきた。これからはお金に働いてもらえばいい。
さあ、このお金をどうしよう。
少しずつ改善させた家計管理
仕事を辞めることを決めたときから、わたしは資産運用についての本を読むようになった。
わたしは古い考えの人間で、お金は「貯めるもの」だと思っていた。
投資なんてリスクのあるものに興味など全くなかった。
貯めてどうするの?
そのまま口座に眠らせてどうするの?
いろいろな本を読むうちに、「貯めるもの」から「回すもの」という考えに傾いていった。
とはいっても、わたしにいきなり大きな投資は無理。
まずは家計管理から見直してみた。
・スマホを格安SIMに
・複数加入していた保険を解約し、一つだけに
・クレジットカードの枚数を最小に
・ネット銀行の口座開設
・不用品をメルカリ出品へ
・これらで浮いたお金を積み立てNISAに
証券口座でたまに確認する。
「あ、本当に増えていくんだ。」
こうした経験を少しずつ積み重ねていくことで、投資への恐怖が興味へと変わっていった。
これから教師になろうとしている人へ
教師はサービス業ではありません。
残業しようと思えばいくらでもできてしまいます。
子どもたちと日々を楽しむ一方で、業務内容を精査し、
勤務時間とプライベートの時間をしっかり線引きすることを強くお勧めします。
時間を有効に使って自分のために生きてくださいね。